フランチャイズ事業

【加盟が増えない本部へ】反響・面談・成約、どこで止まっているのか

「加盟開発に力を入れているのに、加盟が増えない」。弊社に届くご相談で、最も多いのがこの一言です。

ただ、この一言の中には、まったく別の問題が3つ混ざっています。そもそも反響が来ていないのか。反響は来ているが面談で決まらないのか。面談まで進んだのに、そこから話が動かないのか。どこで止まっているかによって、打つべき手はまるで違います。

多くの本部が最初に考えるのは「広告を増やす」ことです。しかし面談で決まっていないのなら、広告を増やしても、決まらない面談が増えるだけです。この記事では、自社がどこで詰まっているかを切り分ける方法をお話しします。

段階1:そもそも反響が来ていない

募集ページを見た人が、問い合わせまで進んでいない状態です。ここで止まっている本部には、いくつか共通するものがあります。

1つ目は、誰に来てほしいかが決まっていないことです。
誰でもいいから加盟してほしい。そう考えていると、伝えるメッセージがぼやけます。法人に来てほしいのか、個人の独立希望者か。未経験者か、同業経験者か。資金はどの程度を想定するのか。ここが曖昧だと、募集資料も説明会も、誰の心にも刺さらないものになります。来てほしい人が明確な本部ほど、その人に響く言葉で語れます。

2つ目は、「儲かります」しか伝えていないことです。
事業として儲かることは大切です。しかし加盟を検討する人が知りたいのは、それだけではありません。この事業に将来性はあるのか。本部はどんなサポートをしてくれるのか。困ったときに助けてもらえるのか。数字だけを並べると、むしろ「うますぎる話」と警戒されます。

3つ目は、判断に必要な条件が書かれていないことです。
弊社が加盟開発のご相談を受けたとき、まず募集ページを一通り読みます。そこで少なくない頻度で見つかるのが、ロイヤリティの記載がない募集ページです。加盟金は書いてある。テリトリーも書いてある。しかし毎月いくら本部に払うのかが、どこにも書かれていない。

検討者にとって、ここは最初に確認したい項目です。書かれていなければ、問い合わせて聞くか、諦めるかの二択になります。そして多くの人は、聞かずに閉じます。募集ページは、興味を持たせる場所であると同時に、判断材料を渡す場所でもあります。

判別のしかた。
募集ページのアクセス数と問い合わせ数を並べてください。アクセスがあるのに問い合わせが極端に少なければ、原因は広告ではなくページの中身にあります。

段階2:面談まで来るのに、決まらない

反響はある。面談もできている。しかし契約に至らない。この状態には、別の原因があります。

1つ目は、加盟後の姿が見えないことです。
加盟希望者が最も不安に思うのは、加盟した後のことです。開業までにどんな準備が必要なのか。研修はどう行われるのか。開業後、うまくいかないときは誰が助けてくれるのか。先輩加盟者は今どんな状況なのか。これらが具体的に見えないと、大きな投資に踏み切れません。

加盟が決まらない本部は、「加盟してください」とは言うものの、「加盟したらこうなります」を語れていないことが多いのです。

2つ目は、担当者がその場で答えられないことです。
加盟開発には、業態の背景、市場の動向、競合の状況、収益の仕組み、契約の中身まで、幅広い知識が求められます。検討者からの鋭い質問に、その場で答えられるか。答えられなければ、「この本部は大丈夫だろうか」という不安が残ります。

ここで効いてくるのが、フランチャイズは無形商材だという点です。目の前にモノがない中で、これから一緒に事業をやりませんかという未来を売る仕事です。有形商材の営業経験だけでは、そのまま通用するとは限りません。人を配置しただけで解決すると考えている本部は、なかなか成果が出ません。

3つ目は、導線が途中で切れていることです。
募集ページの予約ボタン、フォーム、公式LINE。これらが正しく動いているかを、本部側で確認しないまま運用しているケースがあります。リンク先が古いままだったり、送信してもどこにも届いていなかったり。ここで離脱した人が何人いたかは、本部側からは見えません。一度、ご自身で全部押してみてください。

判別のしかた。
面談から契約に至った割合を出してください。面談を10件やって1件も決まっていないなら、原因は面談の中身です。

段階3:検討が止まったまま動かない

面談は済んだ。相手も前向きだった。しかしその後、話が進まない。ここで見るべきは、対応のスピードと姿勢です。

問い合わせから返信まで数日かかる。質問への回答が曖昧。面談が事務的で、相手の話をあまり聞かない。こうした対応は、それだけで信頼を失います。加盟希望者は、人生を賭けた決断をしようとしています。その相手に真剣に向き合っているかどうかは、対応の一つひとつから必ず伝わります。

判別のしかた。
直近の問い合わせについて、初回返信までの時間を計ってください。24時間を超えているものが多ければ、そこが原因です。

弊社が最初に見る3つのもの

ご相談をいただいたとき、弊社が最初に確認するのは次の3つです。

1つ目は、加盟募集ページです。
検討者が最初に見る場所であり、判断材料が揃っているかどうかがここで決まります。

2つ目は、問い合わせの導線です。
フォーム、電話番号、予約ボタン、公式LINE。実際に自分で押して、正しく動くかを確かめます。ここが壊れている本部は、思っているより多くあります。

3つ目は、面談で実際に何を話しているかです。
どんな順番で説明し、どんな質問を受け、どこで相手の熱が下がるのか。ここが分かると、直すべき場所がはっきりします。

原因が特定できれば、打ち手は絞れます。逆に、特定しないまま広告費を増やすのは、最も費用がかかる進め方です。

本部の仕組みそのものに原因がある場合

ここまでは、加盟開発という現場の話をしてきました。ただし、原因が本部の仕組みそのものにある場合もあります。勝ちパターンが固まっていない、加盟後のサポート体制がない、加盟店の声を聞いていない。こうした問題は、加盟開発をいくら磨いても解決しません。

その場合は、こちらの記事もあわせてお読みください。

関連記事:【フランチャイズ本部が失敗する理由】うまくいかない本部に共通する5つの落とし穴

どこで止まっているかが分かれば、次が決まる

加盟が増えないという悩みは、原因を切り分けるところから始まります。反響が来ていないのか、面談で決まらないのか、その後が動かないのか。ここを間違えると、打つ手も間違えます。

弊社は、複数の業種とフェーズで加盟開発を手がけながら、自らもフランチャイズに加盟して店舗を運営しています。本部側の論理と、加盟する側の本音。その両方から、どこで止まっているのかを一緒に見ていきます。

「加盟開発に力を入れているのに、成果が出ない」。そうお感じの本部の方は、一度ご相談ください。まずは現状をお聞きするところから始めます。

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この記事を書いた人

井上 和弥

井上 和弥

アイピーデザイン株式会社 代表取締役

フランチャイズ本部の立ち上げ支援・加盟開発を手がけ、自らもフランチャイズ加盟店を運営。格安レンタカーのフランチャイズ本部で営業部長として加盟開発を牽引(150→350店舗)、飲食・焼肉のフランチャイズで加盟開発責任者(50店舗)、現在はアーリーステージの格安レンタカーを3年で65店舗まで拡大。リラクゼーション・印刷・無人フィットネスジムなど複数業種の本部支援実績を持つ。本部と加盟、その両方を知る立場から発信しています。

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